補助金・助成金を活用できるリフォームの例と施工費用

補助金・助成金を活用できるリフォームの例と施工費用

ここからは、補助金・助成金制度を活用しやすいリフォームの内容について、ご紹介しましょう。

基本的には、以下の工事が補助対象になりやすいです。

介護・バリアフリー」リフォーム
エコ・省エネ」のためのリフォーム
耐震性」を確保するための工事
在宅勤務やウイルス対策」のための改修

(それぞれの工事に対応する補助金の詳細については、後述します。)

介護・バリアフリーリフォーム

介護・バリアフリーリフォーム

介護・バリアフリーリフォームの内容としては、手すりの取り付けや、床の段差解消、開き戸を引き戸へ変更する、といった工事の例が多く、各工事にかかる費用はおおむね以下の通りです。

手すりの設置(トイレ・浴室・廊下・玄関など)3~10万円/箇所
床の段差解消1~20万円/箇所
室内ドアを引き戸へ変更5~30万円/箇所

また、床を滑りにくい素材へ変更する、和式便器を洋式トイレへ取り替える、といった工事も補助金の対象になります。

>> 介護・バリアフリーリフォームのポイント

介護・バリアフリーリフォーム

バリアフリーリフォームの際に、最も利用しやすい助成金制度の一つが、「介護保険」です。
要支援者あるいは要介護者と認定された方がお住まいになる場合、20万円を上限に、自己負担金1~3割で、手すりやスロープ設置などの工事を行うことができます。

例えば、工事費が10万円かかるリフォームなら7~9万円、工事費が20万円かかるリフォームであれば14~18万円が助成されます。

なお地域によっては「要介護」認定はされていなくても、高齢の方がお住まいであれば、バリアフリーリフォームのための補助金を受給可能な場合があります。
また介護保険と一緒に、お住まいの自治体が支給する補助金制度を併用できるケースも多いです。

エコ・省エネ・創エネ・断熱リフォーム

エコ・省エネ・創エネ・断熱リフォーム

断熱改修など、エコ・省エネのためのリフォームに対する補助金・助成金制度もたくさんあります。

具体的には、窓や壁などの断熱リフォーム(内窓の設置など)や、高効率給湯器(エコキュート・エネファームなど)の設置、節水性の高いトイレへの交換、太陽光発電システムや蓄電池の導入などが対象となり、工事にかかる費用は以下が目安です。

窓の断熱化(内窓やペアガラスなど)5~60万円/箇所
外壁、屋根の断熱化80~350万円
高効率給湯器の設置(エコキュートなど)25~73.5万円/台
節水型トイレへの交換13~35万円/台
高断熱浴槽付きの浴室リフォーム55~90万円/箇所
太陽光発電システムの設置130~300万円
蓄電池の設置15〜28万円/kWh

>> 断熱リフォームの種類・費用相場
>> 窓の断熱リフォームの種類・価格

この他にも、LED照明器具・蓄電システム・潜熱蓄熱材の設置なども、補助対象となるパターンが多く見られます。

エコ・省エネ・創エネ・断熱リフォーム

省エネのためのリフォームで申請できる補助金制度は、国が支援するタイプのものも、自治体が独自で用意しているものも、数多くあります。

特に人気があるのが、断熱リフォームの際に申請できる「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」や「次世代省エネ建材の実証支援事業」という制度です。

例えば「次世代省エネ建材の実証支援事業」では、断熱パネルや潜熱蓄熱建材などを導入するリフォームを行うと、一戸建てなら200万円/戸、マンションなら125万円/戸を上限に、それぞれ補助対象経費の2分の1以内の金額が支給されます。

耐震診断・耐震改修(耐震リフォーム)

耐震診断・耐震改修(耐震リフォーム)

耐震診断や耐震補強工事も、リフォーム補助金の対象となります。
また、地震の際に倒壊する危険性があるブロック塀の撤去・解体工事についても、費用の一部を負担してくれる自治体が増えています。

おおよその診断・工事金額は、以下を参考にしてください。

耐震診断20~40万円
耐震補強・改修工事25~200万円
ブロック塀の解体・撤去5千~1万円/㎡

>> 耐震リフォームの費用・ポイント
>> ブロック塀の解体撤去・補修・交換リフォームの費用

地域により、金額や対象となる建物の種類は異なりますが、特に補助対象となるケースが多いのは、1981年5月31日以前に建築確認を受けた、旧耐震基準の時期の建物です。

ただし、大阪府大阪市が実施する「民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度」などは、2000年5月31日以前に建築された建物も対象としています。
ちなみに同制度では、耐震改修工事であれば100万円/戸を上限に、工事に要する費用の2分の1以内が補助されます。

在宅勤務用(テレワーク対応)/ウイルス対策用のリフォーム

在宅勤務用(テレワーク対応)/ウイルス対策用のリフォーム

「新しい生活様式」が推進されている現在、自治体によってはワークスペースの確保や、換気・衛生管理の対策、防音工事などに、補助金を支給しています。

補助対象となりやすいリフォームと、それぞれの工事にかかる費用相場は、以下の通りです。

間仕切りの設置8~25万円/箇所
洗面台(手洗い場)の増設15~50.5万円/台
窓の新設10~30万円/箇所

>> 間仕切りリフォームの種類・費用
>> 洗面台/洗面所の増設にかかる費用
>> 窓リフォームの費用・ポイント

その他のリフォームについて

その他のリフォームについて

市区町村によっては、上記以外のリフォームの支援策も設けていることがあります。

地域経済の活性化が目的で、自治体内の資源を利用する・地元の施工会社に工事を依頼するなどの条件を設定している場合が多いです。
工事内容としては主に、アスベスト除去・雪対策・景観整備といった、防災・環境対策のリフォームを対象としている傾向があります。

一方で、埼玉県川口市、秋田県秋田市などでは、増改築・間取り変更床暖房設置・外壁改修のような工事も補助対象としています。

気になる方は、地元の補助金制度の知識があるリフォーム会社に相談してみるとよいでしょう。